過去ログ - フレデリカ「怪談ごっこ、その2」
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7: ◆TDuorh6/aM[saga]
2017/01/09(月) 22:39:35.30 ID:O2fBs81XO


コトン


湯飲みを机に置き、肇はふぅと一息ついた。
たった、それだけで。
風も無く外気が吹き込んできたかの様に、冷たい空気が場を埋め尽くす。
動いているはずの暖房はゴウゴウと音を鳴らして、しかし役割を果たさない。
まるで、世界からこの部屋だけが解離されてしまったかの様な空間で。


「…少し、長くなるかもしれませんが…」


肇がニコリと笑い、口を開いた。
場の空気に似合わないその笑顔は、逆に不気味さを帯びている。
いつの間にか、暖房の音すら消えている。
いや、そんな気がしてしまう。
それ程に、肇の発する空気感が場を支配していた。


くるり、と。
首を軽く回して、一度部屋内を見回して。
たったそれだけの動作で、余計に不気味さを増し。


そして、続けた。


「これは…そうですね。私ではない誰かの、一人の女の子の体験談とでも思って聞いて下さい」




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