148: ◆zPnN5fOydI[saga]
2017/01/22(日) 23:57:54.31 ID:Ihpvpbn40
その頃霞は、悪夢を見ていた。
霞は、警備の遠征に向かっていた。朝潮と一緒の、遠征であった。
いつも通りの警備であった。深海棲艦と出会うこともなく、終わるだろうと思った。
ふと、喉に骨が刺さったようなむず痒さを、霞は感じた。
霞はすぐに、その原因に気がつく。艦隊の人数が、一人減っていた。
気のせいと思い、もう一度数えた。最初から2人減って、4人しか見当たらなかった。
強烈な不安が霞を襲う。誰でも良い、このことを伝えようとした。
朝潮がそこにいた。朝潮に声をかけた。朝潮は、何かによって、あっという間に、海に沈められた。
周りには、誰もいなかった。そこには海しかなかった。見回しても、水平線しか見えなかった。
そこにはもう、誰も、いない。
霞の心の中で、何かが、がしゃんと壊れた。壊れた音が、耳に響いた――
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