過去ログ - チノ「絵を描きます」 -SS速報VIP

過去ログ - チノ「絵を描きます」

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1: ◆n0ZM40SC3M[sage saga]
2017/01/10(火) 20:29:31.13 ID:PXA1usI20
[通学路] 朝

マヤ「おはよう、チノ！」

チノ「おはようございます。今日は早めに待ち合わせということですが、何かあるんですか？」

マヤ「ちょっとメグに内緒の相談があってね」

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2: ◆n0ZM40SC3M[sage saga]
2017/01/10(火) 20:30:15.00 ID:PXA1usI20
マヤ「私の誕生日に、チノとメグがぬいぐるみをくれたでしょ？」

チノ「そうですね。リゼさんに作り方を教えてもらいました」

マヤ「だから、メグにも誕生日に何かサプライズプレゼントがしたいな～と思って！」

3: ◆n0ZM40SC3M[sage saga]
2017/01/10(火) 20:30:52.42 ID:PXA1usI20
メグ「チノちゃん、マヤちゃん、おはよ～」

マヤ「自然にだよ、自然に」ﾋｿﾋｿ

チノ「了解です」ﾋｿﾋｿ

4: ◆n0ZM40SC3M[sage saga]
2017/01/10(火) 20:31:20.84 ID:PXA1usI20
マヤ「高校の文化祭はやっぱり中学とはスケールが全然違ったね」

メグ「自主性ってやつだね～」

チノ（さりげなくと言われても、どう切り出せばよいのか……）

5: ◆n0ZM40SC3M[sage saga]
2017/01/10(火) 20:31:49.65 ID:PXA1usI20
チノ「ところで、メグさんは今欲しいものとかってありますか？」

マヤ（話題転換が下手すぎる！　バレバレだ！）

メグ（もうすぐ誕生日だからかな～）

6: ◆n0ZM40SC3M[sage saga]
2017/01/10(火) 20:32:19.00 ID:PXA1usI20
チノ「望むものですか……」

マヤ「世界の半分とか？」

メグ「じゃあもう半分はチノちゃんのだね～」

7: ◆n0ZM40SC3M[sage saga]
2017/01/10(火) 20:32:47.88 ID:PXA1usI20
チノ（そして、二週間が過ぎた）

チノ（いくつかの題材で絵を描いてはみたけど……どれも納得のいくものじゃない）

チノ（改めて考えると、メグさんの好きな動物や食べ物さえも、そう多くは挙げられないありさまで）

8: ◆n0ZM40SC3M[sage saga]
2017/01/10(火) 20:33:16.49 ID:PXA1usI20
チノ（また、前に一緒にマヤさんとリゼさんを尾行したときにイチゴ味のアイスキャンディーを選んでいたので）

チノ（アイスではストロベリーが好きなのかと思っていた）

チノ（ボーイッシュなマヤさんと対照的に、おっとりしたお嬢さんという雰囲気のメグさんには）

9: ◆n0ZM40SC3M[sage saga]
2017/01/10(火) 20:33:43.86 ID:PXA1usI20
[学校] 昼休み

メグ「ちょっとお手洗いに行ってくるね～」

マヤ「いってらっしゃい」

10: ◆n0ZM40SC3M[sage saga]
2017/01/10(火) 20:34:09.33 ID:PXA1usI20
チノ「うっ、それは……そうです」

マヤ「最近、上の空のことが多いからまるわかりだよ」

チノ「そうでしょうか」

11: ◆n0ZM40SC3M[sage saga]
2017/01/10(火) 20:34:36.74 ID:PXA1usI20
チノ「マヤさんは何がいいと思いますか？」

マヤ「それは答えるわけにはいかないな」

チノ「何故です？」

12: ◆n0ZM40SC3M[sage saga]
2017/01/10(火) 20:35:03.58 ID:PXA1usI20
メグ「ただいま～。えっ、マヤちゃん何してるの！？」

チノ「メグさん、おかえりなさい。これは……」

メグ「まさか、二人はそういう関係だったの？」

13: ◆n0ZM40SC3M[sage saga]
2017/01/10(火) 20:35:30.51 ID:PXA1usI20
チノ（さらに一週間が経過した）

チノ（やはり難題であることには変わりはない）

チノ（何しろ数学のように、客観的な正解などないのだから）

14: ◆n0ZM40SC3M[sage saga]
2017/01/10(火) 20:36:00.85 ID:PXA1usI20
チノ（時間の経過は焦燥を生む）

チノ（最近は、会話の端々からメグさんの好きなものを読み取っては絵にしてみるということを繰り返している）

チノ（だけど、この方法もどうやらうまくはないようだ）

15: ◆n0ZM40SC3M[sage saga]
2017/01/10(火) 20:36:29.03 ID:PXA1usI20
[ラビットハウス] 夕方

チノ（仕事中にもつい考えてしまって、ミスが増えてる）

チノ（よくないな）

16: ◆n0ZM40SC3M[sage saga]
2017/01/10(火) 20:36:56.44 ID:PXA1usI20
ココア「あ、チノちゃん」

チノ「ココアさん。なぜ私の部屋に」

ココア「一緒にお風呂に入ろうと思って」

17: ◆n0ZM40SC3M[sage saga]
2017/01/10(火) 20:37:32.74 ID:PXA1usI20
ココア「なんで？　どれもよく描けてるよ。これはウサギ、これは笑ってるメグちゃんで、こっちは教室かな？」

チノ「そうです。片づけるので、それ返してください」

ココア「そうだ、お店に飾ったらどうかな？　いい雰囲気になるよ」

18: ◆n0ZM40SC3M[sage saga]
2017/01/10(火) 20:38:08.71 ID:PXA1usI20
チノ（そういえば、去年のクリスマスにもココアさんはプレゼントをくれた）

チノ（サンタになりたかったとも言っていた）

チノ（相談すれば、何かコツみたいなものを教えてもらえたりするかな）

19: ◆n0ZM40SC3M[sage saga]
2017/01/10(火) 20:38:35.13 ID:PXA1usI20
[通学路] 放課後

チノ（今日はマヤさんが委員会の仕事があるので、メグさんと二人で帰ることになった）

メグ「今日は秋晴れって感じだね」

20: ◆n0ZM40SC3M[sage saga]
2017/01/10(火) 20:39:03.88 ID:PXA1usI20
チノ「青山さんが神出鬼没なのはいつものことです」

メグ「そうなんだ～。確かに、気づいたらお店にいるよね」

チノ「いつも原稿は進んでなさそうですが、グルメレポの連載を持っていたり、結構な頻度で小説を出したり、よくわからない人です」

21: ◆n0ZM40SC3M[sage saga]
2017/01/10(火) 20:39:29.92 ID:PXA1usI20
メグ「あ、そうだ。本屋に寄ってもいいかな？」

チノ「いいですよ。絵本ですか？」

メグ「あれ～、バカにしてるのかな～？」

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