295: ◆GWARj2QOL2[saga]
2017/02/19(日) 21:49:50.09 ID:X3wnOaF5O
「…」
もう、何が起きても驚かないつもりでは、あった。
「…」
しかし、この世界では最早常識などという言葉は存在しない。
生きてきた時間の短さとは関係無い、漫画のような世界。
「…なあ」
「…ん…」
無言の空気が続く中、李衣菜を腕に抱く夏樹が、隣にいた里奈に対して口を開く。
「…神様って、いるんだな」
「…ん」
どれだけ絶望に追い込まれても。
どれだけ血を見ようとも。
残酷な運命に打ちひしがれたとしても。
まだ自分達は、見捨てられてはいない。
「じゃ…」
「…」
「…行くか」
「…ん!」
それが分かっただけでも、救いというものだった。
…。
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