過去ログ - 李衣菜「…ここどこ?」
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61: ◆GWARj2QOL2[saga]
2017/01/15(日) 21:30:53.74 ID:O8COb7uRO
「…ハアッ…ハアッ…」

何とか、勝った。

だが、この勝利は、偶然の賜物。

勝因は、相手の慢心。

自分を女子供と揶揄する、彼の浅はかさ。

「…痛った…」

パンチをいなしたといっても、常人なら間違いなく死に至る威力。

最低限といえど、痛みはある。

「…奥歯折れたかな…あ、大丈夫か」

そして、苦しみはそれだけではない。

戦い終わって、クールダウンした身体を襲う、倦怠感。

そして、下腹部の皮膚に来る痛み。

「…こりゃ、ちょっとヤバいかもな…」

腹に、何本も注射をされたかのような感覚。

血を大量に吸われ、違う液体として送り返された。

その血を元にしたエネルギーを惜しげも無く使用した。

「…お…っと…」

低血圧な自分に、この貧血に似た症状はかなり苦しい。

しかし、彼女は倒れるわけにはいかなかった。

「…だりー…」

彼女がその愛称を使うのは、多田李衣菜という少女。

彼女が346プロダクションで最も心を許した、友人。

「…お前も、こうなってるのか…?」

歯を食いしばり、耐える。

「…お前も、何処かにいるんだな…?」

そして、願う。

友人の、友人達の無事を。

「…何処に…いるんだよ…!」

そして、誓う。

「…今すぐ、助けてやる…」

彼女を、助けると。

「…こんな思いするのは、アタシだけで十分だ…」

彼女は、戦わせないと。

「お前は、アタシが守ってやる…」

それは、独占欲にも似た感情。

「お前は、戦うな…!」

その決断は、正しいのか。

彼女がその答えを知るのは、まだ、先。


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