20: ◆saguDXyqCw
2017/01/13(金) 18:11:43.11 ID:wEYB5TOK0
あたしは視線を戻した。奏さんはまだ時子さんの背中を目で追っていた。
「奏さんは、時子さんと仲いいの?」
「あら、どう見える?」
「仲よさそう」
「じゃあそうかも」
奏さんは微笑んだ。なんだか煙に巻かれた気分。
そう返されるのはちょっと悔しくて、ちょっと憧れた。
電話を終えた時子さんが戻ってくる。靴音は、さっきよりテンポが速かった。
あたしはさっきの声が胸に引っ掛かって、時子さんに尋ねた。
「時子さん、誰からだったの?」
「貴方には関係ないわ」
突き放すような口ぶりだった。
確かにそうなんだけど、もっと言い方があるんじゃないかな。
時子さんは電話の前より少し気が立ってるようだった。
145Res/158.57 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。