過去ログ - 五十鈴華「流されることのない、わたくしの汚穢」
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17:名無しNIPPER[saga]
2017/01/13(金) 21:59:12.92 ID:uefm+U0co
とっさに便座の蓋を閉じてみたものの、こんなもの何の意味もありません。
見えずとも隠し切れない神々しさは溢れてくるばかり。

ふと上を見上げてみると、扉と天井の間には隙間があるのがわかりました。
密閉されていれば、まだ時間が稼げたものの、塞ぐものがなければ発覚の時間は見る見るうちになくなってしまいます。

どうしたら。こんなとき、どうすれば脱することができるのでしょうか。
気を落ち着かせるために、わたくしは一度閉じた便座の上に座ります。

しかし、無為な時間だけが過ぎて行き、わたくしの下にある存在は肥大化し続ける。
外からの呼びかけも多くなるばかり。

「五十鈴殿ー!! 何があったのでしょうか!?」

「五十鈴さん。返事をしてくれ」

優花里さんと冷泉さんが不安そうにしているのが伝わります。
何か、何か言わなければ。

でも、みほさんたちに嘘を吐くわけにも行きません。
真実を隠し、今出ることはできないと言っても、わたくしが授業に遅刻するような事態になれば大事になるかもしれません。

胸の鼓動が早くなる。

緊張で大声を出したくなります。
喉から出そうになる声を必死で押しとどめる。

追い詰められたわたくしに一つの案が浮かび上がりました。

――もういちど、からだのなかに、しまってしまえばいいのでは?


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