過去ログ - 五十鈴華「流されることのない、わたくしの汚穢」
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8:名無しNIPPER[saga]
2017/01/13(金) 20:07:43.07 ID:uefm+U0co
「午後もお願いします」

そう頭を下げたのは澤さんでした。
みほさんのことを一番尊敬しているのは澤さんかもしれませんわ。

「うん、よろしくお願いします」

年下に対しても全く態度を変えることのないみほさん。
誰からも好かれる人であることはこうしたことからもよくわかります。

「今日はどの部屋に入りましょうか……」

優花里さんは毎度、こうして個室を吟味します。
理由は個室から聞こえてくる砲撃音のためですわ。

そのとき、10ある個室の一番手前から戦車の砲撃音が轟きました。
といっても誰も驚きはしません。

この音は、個室から聞こえる音をかき消すために設置されたものだからです。

わたくしが入学した当初は水の流れる音でしたが、今年に入ってから突然、砲音に変更されました。
恐らくは生徒会が考案した戦車道受講者獲得のための一環なのでしょう。

砲撃音が止み、水の流れる音がしたと同時に個室のドアが開き、会長が姿を見せます。

「スッキリしたー。ん? やぁやぁ、みんな、お揃いで」

屈託のない笑顔で片手をあげる会長。小脇に干し芋の袋を抱えていますが、まさか……。

「あ、これ? ちゃんと袋は密封してるから大丈夫だよー」


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