過去ログ - 「ステージの端っこに藤原肇」
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43:1 ◆Qh5JXkx6w2[saga]
2017/01/17(火) 00:54:04.72 ID:Y6PSDgWFO
何も言えずに時間が過ぎていく
何か言おうと脳の右か左かをフル回転させる
藤原肇の両手は、まだ俺の右手を包んでいる
少し荒れているように感じた
そうだ、陶芸をしているんだと思った
ほとんど無意識に言った

「土をこねるとき、どんなことを考えてるんですか?」

キョトン、って効果音が聞こえそうな表情で、彼女は少し首を傾げた
すぐに元の柔らかな微笑みに戻ると、藤原肇は言った

「無心…になりたいんですけどね、本当は」

今度は照れたような笑顔になる
はにかみ、というのがそれなんだろう

「まだ、雑念だらけです」

はにかんだまま、そう言った

スタッフから時間が来たことを告げられ、右手を包んでいた温もりが消えた
次のプロデューサーが藤原肇の前に立つ
反射的に

「また来ます」

と言っていた

「はい」

とだけ、彼女は答えた
ちゃんと、俺を見ながら


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