15:名無しNIPPER[sage saga]
2017/01/20(金) 00:41:36.82 ID:b4qt7MSMo
アライグマさんはゴンドラの外をきょろきょろと見渡すと、制服の帽子をぴっと被りなおした。
『……うん! まあ最初やし、今回はこんなもんでええかな。ええもん聞かせてもろたわ〜』
綾乃「うう〜……///」
『お嬢さん上出来やったで。これからも期待させてもらうわぁ』
綾乃「こ、これから?」
『きっといつか……そう遠くない頃に、またここに来るはずや。そのときもウチがおると思うから、今回みたいにまたいろいろ聞かせてな〜』
綾乃「ええっ……?」
てっぺんをすぎたゴンドラはゆっくりと降下する。一体この観覧車は、この小さな同乗者は何なのだろうか……悩んでいると、アライグマさんははっと思い出したように尋ねてきた。
『おおっと、大事なこと聞くん忘れてたわ』
綾乃「?」
『お嬢さん……“京子さんを好きになった時” って、結局のところどのタイミングだったん?』
綾乃「えっ……」
歳納京子を好きになったのは……いつだったか?
綾乃「そ、それは……」
そんなの、正確にはわからない。
でも、嫌いに感じたときなんてただの一秒もない。
初めて知った時からずっと……私のきもちは変わっていないのだから。
75Res/105.50 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。