44:名無しNIPPER[sage saga]
2017/01/20(金) 01:06:32.02 ID:b4qt7MSMo
京子「原稿ね、全部が台無しになっちゃったわけじゃないよ。あそこに置いてあったのは一部だから。何枚か作り直せばいいだけなんだって」ぽんぽん
綾乃「でも……でもぉ……」
京子「どんな内容だったかももちろん頭に残ってるし、汚れちゃったけどあれを乾かして参考にすれば同じやつ作れるし。だから大丈夫」
綾乃「うっ、ぅ……」
京子「大丈夫だよ。綾乃……」
静かな静かな生徒会室。
咽び泣く私。
抱きしめて頭を撫でてくれる歳納京子。
撫でられるたび、声をかけられるたび……
大好きなあなたの、あたたかい優しさが流れ込んできて。
我慢したいのに、私は余計に泣いてしまう。
京子「……そうだ!」ぽん
綾乃「っ……?」ぐすっ
歳納京子は私から腕を解くと、垂れ下がってすっかり目を覆っている私の前髪をかきわけながら言った。
京子「今日さ、綾乃んち行っていい? っていうか行きたい! 泊まりたい!」
綾乃「……え……」
京子「綾乃んちでやろうと思うの! さっきのページの書き直し。一緒にやろうよ!」
綾乃「っ!」はっ
暗かった視界が……明るく開かれる。
歳納京子の、あのいつもの可愛い笑顔が、そこにあった。
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