過去ログ - 北条加蓮「カフェに1人で来た日の話」
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名無しNIPPER
[saga]
2017/01/20(金) 18:50:28.24 ID:8rfcpivt0
藍子はカフェにすごく詳しい。
あと、知識の使い方がすごく上手い。
例えばふと食べたい物を口にしてみたとしよう。少しの間だけ温かみの感じられる白色の天井を眺めてから、こんなカフェがあるんですよ、と教えてくれる。何のメモも見ずに、どこそこにこういうカフェがあって玄関前にこういう置物があって……とすらすら並べて興味を惹かせて、これから行ってみますか? と聞いてくるまでがいつもの流れ。
その誘いはすごく魅力的だ。藍子の話を聞いているだけでも好奇心が疼くし、辿り着くまでの道中を想像すると今すぐにでも腰を上げたくなる。会話が弾んで……弾むというよりあちこちに飛ぶように話題が広がって、退屈な筈の移動時間が華やかに彩られる。
ううん。会話がなくても、一緒に歩くだけですごく楽しい。
いつもの私なら目的地に早くついてほしいって思うばかりなのに、移動時間なんて面倒くさいだけなのに、藍子といる時はずっと歩いているだけの時間が続けばいいのになんて思ってしまう。
けれどたいてい、藍子の誘いに対して私は「今日はいいや」と首を横に振る。
ここでゆっくりする時間が心地よいから。
……素直に言うのは照れちゃうし、顔に出さないように努めているのに、藍子は簡単に見抜いて笑みの種類を変えてしまう。
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