12:名無しNIPPER[sage saga]
2017/01/20(金) 19:02:45.54 ID:n5zbXUjr0
いつものように事務所に来た。
今日はうちだけが呼ばれている。
ここで2時間話したのは現状の再確認のようなことだけ。
今のうちがどうかなんて、うちが一番よく知っている。
これからのことなんて変わらない。
それをもう一度突きつけられて、何か意味があるのだろうか。
「――それから、本業も大切だ。せっかくいい高校に行ってることだし、学業をおろそかにするのはもったいない。
学校の方で何か問題はないか?」
「別に、これくらいなんでもあらしまへん」
「さすがに優秀だな。関東と関西のどちらでも選べるわけだし。
進路は早めに決めておくといいかもな」
なんでもないことのようにそう言われて。
前のめりになったところで――なんとか抑えた。
「今のうちに、将来本当にやりたいことを見つけておくといい」
「……東京に連れてきた思ったらここにきてほったらかしよって」
こんなこと、いつものプロデューサーはんなら言わない。
それも、話の中に何度も織り交ぜてきて。
挑発だとわかってはいても、もう我慢が出来なかった。
「どれだけ努力しても周子はんとの差は無くならへん。
周りは学校を大事にしいやって周子はんには言わへんことばっかり。
うちは何のためにここに来たん? なんであいどるを続けとる?
あんたはうちをどうしたいんや!?」
止めなければならないとわかってはいても、一度口に出してしまうと止まらなかった。
プロデューサーはんが言ってほしいと思っていたから余計に。
「わかっとっても、もう……疲れたわ……」
こうならないようにしていたつもりだったのに。
思っていた以上に限界が近かったようだ。
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