397:名無しNIPPER[saga]
2017/02/12(日) 20:43:19.51 ID:NhytkIqso
それからタカネはポツリポツリと語り始める。
自分の故郷がハルシュタインによって滅ぼされたこと。
最後まで抵抗を続けた自分に付き添い、ギリギリまで星に残り続けた妹が居たこと。
そして彼女が乗り込んだ脱出艇がハルシュタイン軍の追撃を受け、
宇宙の闇の中へと消えていったこと……。
タカネ「……まさに、絶望でした。私はすべてを失ったのです。
銀河聖帝を継ぐ者としての誇りを守るため、
ハルシュタインの狙う我が星の軍事力を守るため……
そうして戦った結果、失わずに済んだはずの妹まで……。
私は憎みました。ハルシュタインを、ではありません。
誇りだの、軍事力だの、そんなものを守るために本当に大切な物が何であるかも忘れ、
失ってから初めて気付いた愚かな私自身を……殺してしまいたいほどに、憎みました」
この時ヒビキの脳裏に蘇ったのは、アニマで自分が見たタカネの表情と言葉。
そして気付く。
殺意と憎悪に満ちたあの目は、ヒビキを通してタカネ自身に向けられていたのだと。
タカネ「しかしそんな折に、ハルシュタインは囁いたのです。
『私に従い私が望むものをすべて得られれば、妹と再会させてやろう』、と」
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