533:名無しNIPPER[saga]
2017/02/28(火) 19:55:36.46 ID:8KHAwi4Wo
今や両者の間に隔てるものは何もない。
マコトはむき出しとなったヤヨイの体に向けて、拳を握り込んだ。
遠くから、アミたちの叫びとキサラギの足音が聞こえる。
だが双方、互いから目を離すことはない。
この後の未来はもはや確定しており、
そこにアミとマミの介入する余地はないと知っているからだ。
かつてヤヨイは、マコトと互角以上の力を有していたこともある。
だがそれは過去の話。
近衛師団長としての地位を築き上げたマコトの力は既にヤヨイの遥か上を行き、
そんなマコトの拳が今、振り抜かれようとしている。
それはまさしく、はっきりと形を持って現れた“死”であった。
だが、そんな脅威を目の当たりにしてもヤヨイの表情はピクリとも動かない。
ただただ不敵な笑みを浮かべ、マコトを見続けている。
この表情を見て、マコトは察した。
自分と相手が思い描いている未来が違うということを。
マコト「……まさか」
その一言は、爆発にも似た怪ロボットの駆動音にかき消された。
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