578:名無しNIPPER[saga]
2017/03/05(日) 22:48:56.35 ID:CuzMnpulO
と、視線の端に何かが見えた。
無機質な机の上に置いてあったそれはあまりにもこの場に不似合い。
カラフルな装飾に彩られた小さめの紙袋が、ぽつんと置いてある。
その横には小さな、メッセージカードが二つ。
“ヤヨイっちへ”
丸みを帯びた文字が目に入り、それが何なのか察した。
大方、防衛軍の誰かに頼んでここへ届けさせたんだろう。
目が覚めた自分がすぐ見つけられるように。
少しでも早く、これを自分に届けられるように。
ヤヨイ「……ほんと、笑えてくるよ」
誰へともなく呟き、ヤヨイは目を閉じる。
それからゆっくりと開かれた瞳には、静かな炎が灯っていた。
こんなところで休んでいる場合じゃない。
命があるならやれることがある。
やるべきことが、自分にはまだあるのだ。
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