599:名無しNIPPER[saga]
2017/03/10(金) 21:54:01.47 ID:VlmQnypho
アミとマミは、単体となったキサラギのステアに掴まり、
後方のリッチェーンを振り返りつつ困惑する。
希石の光が体を包み込み、地球外での生存を可能にしていたようではあったが、
今の二人にはそれすらも気にする余裕はなかった。
突然の声と、まるで自ら意思を持ってなされたかのような、
キサラギとリッチェーンの合体解除。
全くの謎の現象に二人の頭は混乱で満たされていたが、
その時、ふと一筋の光のような直感がアミたちの脳裏をよぎった。
二人は目を見開き、一方向を見つめる。
視線の先にあったのは、脚を闇に捕らわれながらも
支えるようにキサラギに手を添えた、リッチェーンの姿。
リッチェーンの顔は目の部分が眼鏡のようなパーツで覆われており、
普段は表情のようなものを見せたことはない。
しかしこの時……その口元が優しく微笑んでいるように見えた。
まさか、いや、そんなはずは……
よぎった直感に、アミたちは半信半疑であった。
だがそんな二人の耳に、もう一度、はっきりと聞こえた。
《ほら、行きなさい。背中は押してあげるから》
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