621:名無しNIPPER[saga]
2017/03/11(土) 22:13:27.38 ID:kHht+3Bto
“敬愛するハルシュタイン閣下”
“親愛なるハルシュタイン閣下”
そんな言葉は今まで幾度となく聞いてきた。
しかしそれはどれも、勝者としての自分に向けられる言葉だった。
自分の力を畏れ、寄り添うことで自らの平穏を得ようと、
そうやって口にされる“愛”は、これまで飽きるほど聞いた。
……だが、今のは違う。
確かにヤヨイはこれまでも“大好き”などと言ったことはあったかも知れない。
だが、違うのだ。
この者は今、敗者である自分に、この言葉をかけたのだ。
何度も聞いたはずの言葉が、まるで初めて聞いたことのように響き、染み入ってくる。
言葉だけではない。
全身に感じる感触から、体温から、体中に行き渡る感覚さえ覚える。
ヤヨイ「大好きだから、一緒に居たいんです。私だけじゃありません……。
マコトとイオリも、閣下のことが大好きでした。
だから、ずっと一緒に居ようとしたんです」
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