過去ログ - ぼくの何気ない一日の話を聞いてよ
↓ 1- 覧 板 20
23:名無しNIPPER
2017/02/07(火) 01:38:12.89 ID:9rC7pAyDO
「ふんふんふーん……♪」
鼻歌を奏でながら様々なパネルを操作する彼女の肩を叩きながら、問う。
「どうだ?できそうか?」
「もちろん」
「死ぬ覚悟は?」
「いらないでしょ?」
「もちろん……ごめん、多分」
もちろん、と答えたかったが僕にはできなかった。
どうやら僕は彼女ほど肝が座ってはいないらしい。
「そんじゃま、時間もないことだし、いくよ?」
ぎしり。
いつもの音をたてながら、ゆっくりと動き出す。
ゆっくり、ゆっくりと、加速する。
外の景色もめくるめくまでに、加速する。
もう、車窓が何を写し出しているかなんてわかりゃしない。
走る、走る。
加速する。
加速して、加速して!
さらに加速していく!
速く、速く!
もっと速く!
叫びたくなるくらいに加速する列車のなかで僕はぼんやりと考える。
あぁ、そういえば最初に探していたな。
北に行く電車ってやつをさ。
僕達二人を乗せた列車は、ひとつ先の駅に設置されたワープホールを貫いた。
33Res/21.14 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。