過去ログ - 【ミリマス】いっぱい食べる、君が好きっ♪
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◆Xz5sQ/W/66
[saga]
2017/01/31(火) 14:54:31.53 ID:dh2DsXgI0
「筋肉をつけるとかって理由じゃなくて、単に体重を増やしたいだけなら方法は簡単。
ただ、一日に使うよりも多くのエネルギー……カロリーを摂り入れればいいワケだから。
例えばほんの数十キロのカロリーだったとしても、毎日多く摂り続ければいつかは変化が訪れる――
だけど普通の人の三倍は忙しいお兄ちゃんに、そんな余分なカロリーがあるのかなって。ソコが桃子には不思議だったの」
そうなのだ。桃子が初めに抱いた違和感の正体は、続ければやつれこそすれど太ることがあるとは
到底思うことのできない彼の食生活と殺人的な仕事量の対比にあった。
そのため、桃子は彼に注がれる余分なカロリーの供給元を、美奈子からの差し入れに絞ったワケだったのだが。
「律子さんたちの協力で制限令を出してもらってから、美奈子さんが劇場の厨房に入ることは無くなった。
これは、お兄ちゃんへの差し入れを止められたことが原因だけど……
その機会に桃子、千鶴さんと一緒に厨房の中を調べたの。そこで見つけたのが、コレだよ」
桃子が、その場にいる全員に見えるようポケットの中からある物を取り出した。
それはあの日、冷蔵庫の中から見つけたサプリメントの入った容器。
「この中にはサプリメントの錠剤が入ってるんだけど、冷蔵庫の中には他にも同じ容器がいくつもあって。
それで桃子は思ったの。美奈子さんが作る料理には、コレが使われてたんじゃないかって……
千鶴さんは美奈子さんの物じゃないかもしれないなんて言ったから、
その後で事務所の皆に自分の物じゃないかって確認を取って回るのが大変だったけど。
……ちなみに律子さんに朋花さんも、コレの持ち主じゃなかったね」
その言葉に、二人は揃って頷いた。桃子が、ほっとしたような表情を浮かべて話を続ける。
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