過去ログ - 女「また混浴に来たんですか!!」
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24:名無しNIPPER[saga]
2017/01/28(土) 11:36:38.79 ID:5Lm2bIQY0
幼い頃から見飽きていた花火に、目を奪われたことがある。

毎日さよならを告げることの出来る友達がまだいた夏。

蝉の鳴き声がやけに静かだと感じたあの夜。

物心ついたときから、誉められることも、認められることも多かった私は、性格こそひねくれてはいなかったけど。

目を伏せながら生きているような人間に、目を向けるようなことはしなかった。

『傷つくことで、人の痛みを知ることができる』

人の痛みを知らないまま、一生傷つかない人生をこのまま送ったほうが遥かに幸せだと思っていた。

浴衣姿の似合う綺麗な女友達に囲まれながら、大して好きでもないわたあめを舐めていた。

歩き疲れた私達は公園で一休みすることにした。

公園につくと、視界にはクラスの男子の集団と、冴えない女子の3人組、一人でベンチに座っているみすぼらしい男を同時に見つけた。

私の友達ははしゃぎだして、男子の集団に近づいていった。

冴えない女子がこちらに気づいてふろうとした手を、途中で下げた。

円になって男女で五月蝿く話している中、私は気恥ずかしくてわたあめを舐めるのに夢中なふりをした。


突然打ち上がった花火は、幼い頃から見飽きた花火だった。

けれど、このあと、非日常が訪れる。

女子に囲まれていた男子のうちの一人が私に近づいてきて。

私は少しドキドキして。

ベンチに座っていた男が立ち上がって。

私は、当然のように目もくれず。

私の思春期は、そこで。


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