過去ログ - 唐突な当たり前の全裸(デレマスSS)
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1:名無しNIPPER[saga]
2017/01/30(月) 01:04:28.02 ID:NlwnlR5Co

※百合注意
※not台本形式



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2:名無しNIPPER[saga]
2017/01/30(月) 01:05:04.76 ID:NlwnlR5Co

 前置きもなく唐突ではあるが、本田未央はピンチだった。どれくらいピンチなのかと言えば、渋谷凛が島村卯月の据え膳をいただかない結果大地震が事務所直下で起きたときよりもピンチだった。
 魔界天使チエリールこと緒方智絵里と魔界天使ミホリールこと小日向美穂によりその大地震はこの世界において起きたという事実すら無くなり世界は無事平穏なものへと書き換え(リライト)されたのだがそれはともかくとして。
 本田未央の心境はそんな大災害にも勝るとも劣らない激しい窮地であった。



3:名無しNIPPER[saga]
2017/01/30(月) 01:05:34.11 ID:NlwnlR5Co

「なぜ、あーちゃんが、一糸纏わぬ姿で、私の横に、寝ているんだ──!?」



4:名無しNIPPER[saga]
2017/01/30(月) 01:06:03.96 ID:NlwnlR5Co

 あまりの同様に句読点が大量である。
 未央は特に理由もなく暇潰しに事務所へとやってきたのだが誰もいないので昼寝をしようと事務所の仮眠室で眠りについた。それがおおよそ午後三時頃のことだ。ちなみにそれから時間にして三時間ほど、つまり現在は午後六時である。
 そして眠りから目覚めた未央の横には高森藍子が一糸纏わぬ姿、つまり裸で眠っていたのである。
 もちろん──未央は藍子を食べたわけではない。今の今までぐっすりと事務所の仮眠室でどうどうと暇を持て余した昼寝をしていたのは間違いないのだ。


5:名無しNIPPER[saga]
2017/01/30(月) 01:06:35.79 ID:NlwnlR5Co
 ならば何故なのか。未央は少し考えてから神の悪戯ならぬ鬼悪魔ちひろの所業である可能性を疑ってみたが、あのカネゴンが金の絡まないことにわざわざ労力を割くとは思えないので否定した。
 限定あーちゃんを引こうとして大爆死して給料三ヶ月分が飛んでいったことを未央は忘れていなかった。なぜ、なぜよりにもよって。温泉だよ。タオル一枚だよ、タオル一枚。なのに引けないなんて、もういい私デレステやめる!
 プロデューサーが限定みほちーを引けなくて屋上からぼうっと地面を眺めながら渇いた叫びを歌っていた気持ちがわかったよ、とは未央の談。


6:名無しNIPPER[saga]
2017/01/30(月) 01:07:02.30 ID:NlwnlR5Co
 閑話休題。


7:名無しNIPPER[saga]
2017/01/30(月) 01:07:43.38 ID:NlwnlR5Co
 というわけでなぜ藍子が裸で未央の横で眠っていたのかは不明である。
 綺麗に折り畳まれた藍子の洋服がベッドの傍にあり、どうやら眠っている間に未央の中に眠る野獣が目を覚まして強引に藍子に迫ったわけではない、ということは察することができる。

「と、とにかく落ち着こう。そうだ素数を数えるんだ、素数は孤独な数字、私に勇気をくれる……」

以下略



8:名無しNIPPER[saga]
2017/01/30(月) 01:08:15.59 ID:NlwnlR5Co
 渋谷凛が見ていれば『こいつこの状況で手を出さないとかマジか。人間やめてるのか!?』と驚愕の表情で訴えているだろう。卯月の苦労がうかがえる。

「まず、状況を整理しよう。私の衣服は変わったところはない。乱れていない。つまり問題は何も起きていない」

 ほっと一息つく。
以下略



9:名無しNIPPER[saga]
2017/01/30(月) 01:08:49.28 ID:NlwnlR5Co
 頭をひねって考えてみる。未央ちゃんの頭脳明晰な思考回路を持ってすれば自ずと答えは見えてくるに違いない、と明後日の方向にポジティブに考えてみるけれども、テストの成績で測れるような状況ではないので当然わからなかった。
 依田芳乃や遊佐こずえ、はたまた白菊ほたるや鷹富士茄子のような超常的な存在の関与を疑うのがセオリーなのだろうか、はたして何の意味があるのか。
 或いはプロデューサーが噛んでいて協力を要請したのか──いや、あのみほちー至上主義の享楽主義者(ガチャガチャマシン)がこんなことをするとは考えにくい。有り得ないとまでは断言はできないが可能性は限りなく低いだろう。


10:名無しNIPPER[saga]
2017/01/30(月) 01:09:16.92 ID:NlwnlR5Co
 …………わからない。
 まさか、あーちゃん自身でこんなことをするとも思わないし──と、ぐるぐる思考がめぐりだしたところで、未央が視界から逸らしていた布団のほうでは。


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