過去ログ - ボクが如何にして美穂さんのお腹に堕ちたのか(デレマスSS)
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13:名無しNIPPER[saga]
2017/02/04(土) 09:47:21.86 ID:4Sbe5APxo

 閑話休題。



14:名無しNIPPER[saga]
2017/02/04(土) 09:47:53.22 ID:4Sbe5APxo
 自分がノートの清書という極めてカワイイ趣味をしている間に美穂が眠ってしまったのだろう、放っておけばどこでも眠ることができるどこかの猫型ロボットが介護している少年のようなところのある美穂であればおかしなことではない。
 それこそ何も今に始まったことでもない。美穂が眠ってしまい、幸子が仕方ないですねえと言いながら布団をかけるそんな流れはいつものような日常である。
 いつもと違うとすれば、それは美穂の服装だろう──短いふわふわのショートパンツに可愛らしいグラフィックプリントのタンクトップ、美穂にしては珍しい露出過多な格好であり、その服装につい幸子は意識が引っ張られている。
 つまりは思春期としての意識だ。


15:名無しNIPPER[saga]
2017/02/04(土) 09:48:44.85 ID:4Sbe5APxo

「──少しだけなら」



16:名無しNIPPER[saga]
2017/02/04(土) 09:49:11.41 ID:4Sbe5APxo
 少しだけなら、いいのではないのでしょうか?
 悪魔の囁きのような言葉が脳に過る。
 目の前には無防備に眠る美穂。まるで悪戯をしてくださいとばかりの肌面積の広い服装のせいで歪んだ美観が幸子の理性をゆるりと変化させていた。
 少しだけなら──少しだけだし。
 それは砂糖のように甘く優しい言葉である。しかしその実態は麻薬のように一時の快楽と激しい後悔をもたらす破滅の感情だ。一度手を染めてしまえば歯止めが効かなくなるのは必然であり、一度犯した過ちは二度とは取り戻せない。


17:名無しNIPPER[saga]
2017/02/04(土) 09:49:38.41 ID:4Sbe5APxo
 カワイイボクは明日からイヤラシイボクに変更です、なんてことになる。
 いけない冷静になれ。クールになれボク。あまりにもあんまりな称号を思い茹だった頭が多少なりと落ち着いた。
 確かに美穂のお腹が魅力的であることは間違いない、自分が言うのだからどんなアイドルが保証するよりも確かなことだ。ことお腹に関してはまず自分の右に出るものはいないと自負している。
 お腹フェチの幸子とはボクのことです。
 違う。
以下略



18:名無しNIPPER[saga]
2017/02/04(土) 09:50:27.13 ID:4Sbe5APxo
「──ま、まあ? 触るのはともかくとしてもこのままお腹を出したままにしていると美穂さんのお腹が冷えてしまいますからね。これは直してあげないといけませんよね。シャツの裾を伸ばしてあげるだけです。凄く当然のことです」

 別にシャツに、美穂の身体に近い場所に触れなくてもそこに掛け布団があるのだけれども、思春期を真っ当に過ごしている幸子はそこまで頭が回ってもいなければ、そもそも掛け布団というものが見えていない。
 幸子の視点は1カメが出演者をクローズアップするときのように美穂のお腹、とりわけ臍のあたりにだけ向いておりズームアップされてしまっている。
 幸子はごくりと生唾を飲み込み──さあいざいかん、と手を出そうとした。


19:名無しNIPPER[saga]
2017/02/04(土) 09:52:44.03 ID:4Sbe5APxo
 ──もぞもぞ。

「はいおはようございます美穂さん何もしてませんよ何も! まだ!!」

「……ふぁ?」
以下略



20:名無しNIPPER[saga]
2017/02/04(土) 09:53:10.15 ID:4Sbe5APxo
「あ、あはは、いつの間に寝ちゃってたみたい。おはよう、幸子ちゃん」

 シャッキリと目の覚めた美穂は少し誤魔化すように笑って、挨拶をする。
 彼女としてはわざわざ幸子の部屋にやってきたというのに寝てしまうなんてと思っているのだろう。

以下略



21:名無しNIPPER[saga]
2017/02/04(土) 09:53:37.48 ID:4Sbe5APxo
 どうしたんだろう、といつにない反応をする幸子に美穂は首を傾げるが、しかしその理由がまさか自分のお腹を触ろうと葛藤していた幸子の罪悪感からだとはよもや想像もできないことだろう。
 できるわけがない。できるか普通。
 幸子にとって美穂が姉のようにも思える人であるように、美穂にとっての幸子は或いは妹がいればこんな感じなのかなあと思える子であり、まさかお臍に指を入れて弄びたいなどという思春期一直線な感情を向けられるとは思っていない。


22:名無しNIPPER[saga]
2017/02/04(土) 09:54:06.25 ID:4Sbe5APxo
 だから、なんとなく様子がおかしいなと思った美穂は少しだけふむと考えてから、何かを思いついたのかぱっと笑顔を弾けさせてから、両手を広げた。

「おいで、幸子ちゃん」

 美穂は優しく聖母のように微笑んで、両手を広げる。受け入れようとする。


23:名無しNIPPER[saga]
2017/02/04(土) 09:54:32.38 ID:4Sbe5APxo
 幸子はきっと、何か思い悩むことがあるのだろう。焦点の定まらないぼうっとした瞳と小さな溜め息。頭を抱えるような仕草がそれを如実に表している。
 それが自分が眠っている間に何かがあったことなのか、或いは元々何かを抱え込んでいたものなのか、幸子の悩みがどんなものかはわからないけれども、それでも何かをしてあげたいなと思った。
 けれどもそんなにいい方法なんてものは簡単には思いつかなくて。
 こんなことしか思いつかなかった。
 ハグしてあげる。
以下略



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