過去ログ - ルーク「ロニール雪山で魔弾のリグレットと遭難した」
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260:名無しNIPPER[saga]
2017/02/19(日) 21:52:43.27 ID:RYyXIpoBo
瞳から涙が溢れる前に、叫んでいた
何故か恐ろしかった光の中に、そっと歩み入る
ルークは自分と同じくらいの速さで近づいてきてくれた

そして、触れ合える程度の距離になったとき、彼の笑顔を見て私は倒れ込んでいた
ルークはしっかりと抱きしめてくれている
それは確かに、あの時に感じた彼の温もりだった

「久しぶり、遅くなっちまったな」

「……おそすぎだ、何年、またせたと」

涙が邪魔をしてうまく言葉が出てこない
ルークは私の髪を優しく手で梳いてくれた

「ごめんな、でも、約束したから」

ルークは抱きしめたまま、私の髪をそっと持ち上げると、あの時渡した髪飾りで束ねてくれた

「これで約束果たせたよな、リグレット」

「……」

ぼろぼろと涙だけが溢れ、私は何も言えなかった
だが、今度は私が約束を守らねばならなかった

「ジゼル」

「え?」

「……私の名前だ。ジゼル・オスローだ」

「よろしくな、ジゼル!」

こんなにも名前を呼ばれることが嬉しい事などと、今までしらなかった

「……おかえり、ルーク」



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