111:名無しNIPPER[saga]
2017/02/08(水) 01:15:12.54 ID:bDZGAkjq0
あの頃の私は、かなり興奮してたわね。次で、いよいよ何か真実が分かるんじゃないかって。
すぐに書かれていた記号の本を見つけたの。
誰も見なさそうな、分厚くて古い百科事典。
どかりと置いて、一心不乱にページをめくったわ。
そうしたらね、一枚の紙がはさまってた。読んでみたら驚いたわよ。
だって、遺書だったもの。
「この紙を読んでいるということは、私が書いた本の落書きをたどったからでしょう」って書かれてたり、
「あの記事を読んで察していることでしょう。あの事件で、彼を殺したのは私です」とか…。
事件のことのあらまし、殺された彼とは長年の友人だったこと、一時の過ちで殺してしまったことの後悔、…事細かに書かれていたわ。
そして、「あの日から25年が経ち、時効となったが、今でも後悔が絶えない。もう限界なのです。馬鹿々々しいかもしれないが、今日僕は、彼をうち捨てた場所で死ぬことに決めたのです。」って。
逃げ切ったら逃げ切ったで、さらに自責の念が強くなったみたいね。
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