240:名無しNIPPER[saga]
2017/03/02(木) 21:07:18.76 ID:aR7RCcIz0
さきほどまでは賑やかで狭く感じた応接室なのに、テーブルを挟んで座る卯月がいやに遠くに感じる。
いつも見せる笑顔の裏にそんな気持ちを覗かせている瞬間がはたしてあったのだろうか。
背中に冷たい汗。
気取られてはいけない。これが卯月の本心というなら、聞いておかないと。
対策を練る必要があるかもしれない。
そのためにも、いまは情報が欲しい。
「……凛や未央のことは、正直どう思ってる?」
「凛ちゃんも未央ちゃんも馴れ馴れしく私にべったりしてきて、ウザいですね」
卯月は照れくさそうに笑って答える。
「そうか……ここだけの話にする。他に、密かに思うことがある人は事務所にいるか?」
「……プロデューサーさんだけですよ、私のことをちゃんとわかってくれるのは」
「卯月?」
「真剣に仕事に打ち込む姿、前からいいなって見てました……だから私、プロデューサーさんのことが好き、です」
なんでも正直に話されるのも、また問題が起こるものだ。
それを痛感した瞬間だった。
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