過去ログ - 千川ちひろ「Where is my green door ?」
1- 20
13:名無しNIPPER[sage saga]
2017/02/05(日) 23:17:17.32 ID:U9T8Y7Al0


 子供の頃の話です。外で遊んでいた私は、家への帰り道で「緑のドア」を見つけたんです。

 早く帰らないと怒られてしまうので、近道するために空き地を通り抜けたんです。そこに「緑のドア」はあったんです。
以下略



14:名無しNIPPER[sage saga]
2017/02/05(日) 23:17:52.39 ID:U9T8Y7Al0


「その後、私の帰りが遅いのを心配した両親に、空き地で倒れているところを発見されて、こっぴどく叱られたんです」

 一気に話し終えてからプロデューサーさんの方を向くと、案の定顔中に疑問符が浮いていました。
以下略



15:名無しNIPPER[sage saga]
2017/02/05(日) 23:18:22.81 ID:U9T8Y7Al0
 マグカップにコーヒーを淹れて、デスクに戻ると先ほどと同じ姿勢のままでプロデューサーさんは考え込んでいました。

「はい、コーヒーです」

「あ、ありがとうございます」
以下略



16:名無しNIPPER[sage saga]
2017/02/05(日) 23:19:11.77 ID:U9T8Y7Al0
「私とプロデューサーさんって昔に会ってますよね?」

 今更ながら気づいたんですが、この事務所で会う以前にプロデューサーさんと私は会った事があります。それも、多分この容姿に見覚えがあるのでここ数年くらいに。

「え……? んん……?」
以下略



17:名無しNIPPER[sage saga]
2017/02/05(日) 23:19:41.65 ID:U9T8Y7Al0
「っ……」

 その指輪を見た瞬間、私はあの「緑のドア」の先で見た光景を思い出しました。

 私は、「緑のドア」の先でプロデューサーさんと一緒になる光景を見ていたのです。
以下略



18:名無しNIPPER[sage saga]
2017/02/05(日) 23:20:12.42 ID:U9T8Y7Al0


 私が泣き明かしたあの夜、私はプロデューサーさんの告白を受け入れました。

 アイドルのみんなには悪いと思ったのですが、ずっと探していた幸せを見つけてしまった私はその幸せから目を背ける事は出来なかったのです。
以下略



19:名無しNIPPER[sage saga]
2017/02/05(日) 23:20:44.40 ID:U9T8Y7Al0
「じゃあ、行きましょうか」

 真っ白なタキシードに身を包んだプロデューサーさんが手を伸ばします。

「はい」
以下略



20:名無しNIPPER[sage saga]
2017/02/05(日) 23:24:50.53 ID:U9T8Y7Al0
以上です。

タイトルはH.G.ウェルズの短編小説集「タイムマシン」の中の「塀についたドア」より拝借しました。
私はこの「Where is my green door ?」を知ったのは「スパイラル・アライヴ」と言う漫画でした。
元々スパイラルが大好きだったのもあって、ずっと頭のどこかに残っていたので、なんか形に出来ないかなーとログインボーナス画面のちひろさんを眺めていたら緑の事務服が目に入ったんです。
以下略



21:名無しNIPPER[sage]
2017/02/06(月) 00:45:08.99 ID:R29eUfr+o
おつおつ


22:名無しNIPPER[sage]
2017/02/06(月) 13:54:35.41 ID:mMwqK2PT0
やっぱりちひろさんは天使なんだ乙


22Res/18.83 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice