過去ログ - 2月の昼下がりに橘ありすと話すことについて
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◆K5gei8GTyk
[saga]
2017/02/07(火) 20:13:43.31 ID:0cqd1nr10
冬の夕暮れに響くコルネットのように、彼女は清らかなアイドルだ。
いつの彼女にも年齢相応の可愛げがあり、聡明さがあり、正しさがあった。
それらは彼女にとって紛れもなく美点だといえるし、もちろん欠点もその中にある。
でも、そんななにもかもを含めて、僕は彼女のことを敬愛している。
共に過ごすようになって五年の歳月が流れ、その間に彼女は、幾らか身長を伸ばし、知識と経験を積み、美しくなった。
美しくなったというよりは、潜在的な美しさがクリアになった。
僕に洒落たボールペンをくれるようになったし、任せられる仕事の範囲も増えた。
彼女がこうして真摯に成長していく姿を、間近で見届けられることがなにより誇らしい。
僕が本当に魅了されたのは、彼女そのものというよりは、彼女のいる風景だったのだと思う。
「ありすも、こんなものをくれるようになったのか」
「もう十七になりましたから」
「僕はもう三十三になってしまった」
「でも、善良な三十三だと思います」
「善良な?」と、僕は首を傾げる。
「善良な」と、彼女は頷く。
やれやれ。
善良なら、仕方がない。
彼女がそう言ってくれるのなら。
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