過去ログ - あい「今日もまた、いつもの河原で」
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1: ◆kqD/54aJTU[sage saga]
2017/02/07(火) 23:19:20.59 ID:aUHDpA+70
モバマスSSです。字の文(ただし会話多め)、短いです。

U149の設定を少し使ってます。

よろしければどうぞ。

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2: ◆kqD/54aJTU[sage saga]
2017/02/07(火) 23:19:45.04 ID:aUHDpA+70
 河原。サキソフォンが高らかに歌う。ジャズの名曲「枯葉」の旋律だ。冬の早い夕暮れにそれは凛と響く。近くで憩う人々はみな、その音に聴き入っていた。
「あっ、あいおねーちゃんだ!」
 プロデューサーと一緒に散歩をしていたうちの一人、龍崎薫がその音の源に駆け寄る。
「ああ、薫じゃないか。どうした?」
 旋律を吹き終えた音の主は、東郷あい。そのままかがんで、駆け寄ってきた薫の高さに目線を合わせる。
以下略



3: ◆kqD/54aJTU[sage saga]
2017/02/07(火) 23:20:23.67 ID:aUHDpA+70
 一緒に散歩していたキッズアイドルたちは鬼ごっこに興じ始めた。それを横目に、プロデューサーは手招きに応じてあいの横に座る。
「あいさん、よくここでサックス吹いてるよね」
「あれ、君もよくここに来るのかい? なんだか少し気恥ずかしいな。見かけたなら声の一つでもかけてくれればいいのに」
「いやあ、あんまり綺麗な音だからつい聴き入っちゃってね。あと、演奏の邪魔したくなかったし。昨日の『酒と薔薇の日々』もよかったよ。今日は『枯葉』か」
「昨日もか……フフッ、君は『分かる人』みたいだね」
以下略



4: ◆kqD/54aJTU[sage saga]
2017/02/07(火) 23:20:55.98 ID:aUHDpA+70
「君のピアノか……聴いてみたいな」
「うーん、ちょっとリハビリしなきゃな……しかし弾くにしても、どこで? サックスならこういうところでも吹けるけど」
「事務所にあったろう?」
「え、あそこで?」
 たしかに事務室にもインテリアのようにピアノが置いてある。実は調律もされている。
以下略



5: ◆kqD/54aJTU[sage saga]
2017/02/07(火) 23:21:28.26 ID:aUHDpA+70
「……やってみるか。面白そうだし」
「決まりだな。今度事務所で時間ができたときにでも」
「あまり期待はするなよ?」
「いやいや、できるならそれで十分楽しみだよ」
「そうか……ちょっと指慣らしとくね」
以下略



6: ◆kqD/54aJTU[sage saga]
2017/02/07(火) 23:21:56.62 ID:aUHDpA+70
「さて、そろそろ事務所に戻るとするか」
「そうだな……私も戻ろうか」
「おう……おーい、みんなそろそろ帰るぞー」
「「「はーい!」」」
 帰路につく頃には日はもうほとんど沈んでいた。年が明けたとはいえ、冬の夜は早い。
以下略



7: ◆kqD/54aJTU[sage saga]
2017/02/07(火) 23:22:25.77 ID:aUHDpA+70
「フフッ、子供たちは元気だな」
「だね。第三芸能課はプロデューサーもにぎやかだし。俺もあいつと交流があるからこの子たちの散歩も引き受けたけど、やっぱり楽しいもんだな。俺たちにもいい感じになついてくれてるし」
「ああ、こちらも元気をもらえるからありがたいものだよ」
「うちの課の落ち着いた雰囲気も好きだけどな」
「こっちはみんな大人だからな」
以下略



8: ◆kqD/54aJTU[sage saga]
2017/02/07(火) 23:22:54.49 ID:aUHDpA+70
 たくさんの小さな影と、大きな影が二つ。つきはじめた街灯に照らされ、ゆっくり歩いていく。不思議と穏やかになる喧噪が、今日もまた街の奥に消えていった。明日はどの旋律が聞こえるのだろうか。


9: ◆kqD/54aJTU[sage saga]
2017/02/07(火) 23:25:33.91 ID:aUHDpA+70
以上です。乱文失礼いたしました。子供たちを優しく見守るあいさんが書きたかった。
ということで東郷あいさん、お誕生日おめでとうございます。また一緒にセッションしましょう。


10:名無しNIPPER[sage]
2017/02/08(水) 20:28:29.72 ID:EIRaYOi9o

閻魔あいが齋の河原で待ってる話かと思って期待したけどこっちも良かった


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