25:名無しNIPPER[saga]
2017/02/10(金) 06:40:22.35 ID:i9icdUsx0
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とぼとぼと砂浜を歩く。
ざざ、ざざっと寄せて返す波が、冷たい風を運んで来ていた。
コートも着ずに来てしまったせいか、寒さにぶるりと身体が震える。
マフラーをつければ暖かいだろうか。
緩慢な動きで鞄から紙袋を取り出した。
鞠莉「渡せなかったな……」
渡したほうがよかったのではないか。
何をあげても、果南ならきっとありがとうと言って、微笑んでくれたのではないだろうか。
外気で冷えた頭で、今更ながらに思い返す。
鞠莉「でも! こんなの……!」
乱暴に袋を開け、マフラーを取り出す。
びりりと破れた袋を放り投げ、マフラーを首に巻き付ける。
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