37:名無しNIPPER[saga]
2017/02/10(金) 06:51:39.65 ID:i9icdUsx0
わかったわよ、なんて強がりながら立ち上がる。
もう1回、なんてせがむ果南に根負けして、マフラーを半分ずつ巻いて歩く。
足は少ししか前に出せないし、首は痛いし。果南の頬は冷たいし。
鞠莉「でも、暖かい……」
果南「うん、暖かい。ありがとね、鞠莉」
果南が隣でにこりと笑う。
鞠莉「どういたしまして」
自分もにこりと笑顔を返す。
鞠莉「ね、果南」
果南「んー?」
鞠莉「誕生日、おめでとう」
果南「……ありがとっ!」
マフラーを巻く首が、つないだ手が、果南の感触の残った背中が、じんわりと暖かくなってゆく。
ここ数日の緊張が嘘のように、ゆるやかで、幸せな気分に浸る。
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