3:名無しNIPPER[saga]
2017/02/10(金) 17:43:18.20 ID:gQ7Lb3PI0
布団から引っぺがした杏は想像通り出掛ける準備などまるでできていなかった。
というか寝間着姿のままだ。もこもこだ。
あったかそうなかっこしやがって。
P「寒い寒いって、そんなんで何が寒いんだよ。俺の方がよっぽど寒いわ」
杏「冷えるのはむき出しになった手足の指先からなんだよ。ほら、着替えるから後ろ向いてて」
P「ははは。その貧相な身体で何を恥じらうと言うのかね」
杏「それセクハラ。事務所に訴えまーす」
P「冗談だよ冗談。つーかここにいること自体はいいわけだ?」
杏「時間ないっしょ。何事も合理化の時代だよ」
それはまぁ、こちらとしてはありがたいのだけれど。
大人しく後ろを向くと、恐らく着替え始めたのだろう、衣擦れの音が時計の針の音に混じった。
すりすり、すりすりと擦れ合う音。ただそれだけなのになんだか妙な生っぽさがある。
変な居心地の悪さを感じた俺は、意識を逸らすために適当な話を振ることにした。
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