過去ログ - 武内P「女性は誰もがこわ……強いですから」
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◆SbXzuGhlwpak
[sage]
2017/03/11(土) 11:37:13.00 ID:23pDOjCz0
彼女の顔を見たくて振り返ろうにも、先ほどまで胸にあてられていた手が両方とも首に添えられて振り返れません。
何を想って彼女は今の問いをしたのか。
内容と声音、そしてこれまで彼女と歩んできた道のりから判断しなければなりません。
思い浮かんだのは本田さん。
彼女と同じで、自分を支え信頼を寄せていた男性が、見知らぬ女性とどこか遠くへ行くことへの不安と恐怖。
本田さんの時は安心させようとして妙な誤解を生んでしまいました。
今度こそはそのような事態にならないよう、細心の注意を払わなければ。
「……確かに、私は年齢的に結婚を前提とした彼女を見つけなければと思ってもいます。ですが――」
「じゃ、じゃあ今はいないんですね!」
「は、はい」
決して貴女たちを蔑ろになどせず、これまで通り見守っていくことに変わりありませんと続けようとした言葉は、島村さんの歓声に遮られました。
私に今彼女がいなければ大丈夫なようで……どうも、本田さんとは様子が違うようです。
「実はその……とても恥ずかしいお願いがあるんですが」
「お願い、ですか。なんでしょう」
「パパとママが、えっと……プロデューサーさんを家に招いて食事をしたいと言っているんです」
それは島村さんがそこまでかしこまることのないお願いでした。
アイドルの親御さんたちは、往々にして子どもたちの活動内容に心配や不満を抱くものです。
それを取り除くのもプロデューサーの仕事の内で、定期的に社内の見学会や説明会を開くのとは別に、個別に家庭訪問を行うことも時にはあります。
ですが、それとは事情が違いました。
「そ、そのですね! パパとママったらどうしてなのかわからないんですけど、プロデューサーさんがその……」
首に添えられていた両手が離れたので振り向くと、島村さんは胸の前で両手をもじもじと合わせ、顔を真っ赤にしながらうつむいていました。
彼女は潤んだ瞳を私に合わせては逸らしていましたが、やがて意を決して恥ずかしそうに、ですがはっきりと告げます。
「わ、私とお付き合いしていると勘違いしているんです」
「…………はい?」
当然ですが私と島村さんは交際などしていません。
そもそも十年近く恋人がいません。
まして、担当しているアイドルに手を出すなど。
「島村さん。事情を聞かせていただけますか?」
「は、はい!」
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