過去ログ - 武内P「女性は誰もがこわ……強いですから」
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◆SbXzuGhlwpak
[sage]
2017/02/18(土) 10:43:44.16 ID:NfQFDkL+0
Cあの子ちゃん、ちょっと耳寄りな情報があるんです
昨夜はあれから姫川さんと片桐さんを家に送るのを高垣さんに任せ、タクシーに三人が乗るのを見送った後に終電少し前の電車で帰宅しました。
今朝は少しばかり頭痛を覚えますが、出勤する足どりに問題はありません。
むしろ人に悩みを話す事で気が幾分か軽くなり、昨日より調子がいいぐらいです。
……城ヶ崎さんとデートの練習をするたびに高垣さんとお酒を飲むことになりましたが、悩みを溜めやすい私にはいいことかもしれません。
問題はスキャンダルだと勘繰られることなので、他にお酒が飲める人も誘うとしても、あまり回数が増えると疑われかねないことですか。
そういった意味では悩みの種は増えたともいえます。
ですが高垣さんが懸念したような、城ヶ崎さんが私と何度もデートしたいがあまりわざと不合格にするというのは正直考えにくいので、デートに誘うのも飲みに誘うのも多くて三回ほどで終わるでしょう。
などと大股で歩きつつ考えていると、よく見慣れた少女に追いついていました。
「おはようございます、白坂さん」
「あ、プロデューサーさん……おは――」
白坂さんは挨拶の途中で言葉を切ると、私を見るために上げていた顔をさらに上げ、指先をだらんと力を抜いた姿勢で天を仰ぎました。
これは……もしかすると、アレでしょうか。
「あ…………アァ」
震えながら喉をかきむしるように両手をあて、ゆっくりと廊下に膝を着く。
やはりアレでした。
わずかばかり感じる羞恥心を咳払いをして追い払い、私もまた膝を着き、前のめりに倒れようとする白坂さんの肩を支えます。
「し、白坂さん!? 白坂さんしっかりしてください!」
「だ、ダメ……逃げて、プロデューサーさん」
「何を言うんですか!? 今すぐ、医務室にお連れします!」
「このままじゃ……プロデューサーさんも……わ、私が……ッ」
震わせていた体をひときわ強く痙攣させ目を見開いたかと思うと、ゆったりと私の首に両手を伸ばします。
「アー……アア」
はい、ゾンビごっこです。
彼女の担当であった頃、時々こういったホラー映画のワンシーンを再現していました。
誕生日のお願いでホッケーマスクとチェーンソーを身に着けたところに輿水さんがやってきて、日野さんに負けず劣らぬ声量を発揮して卒倒したという事件もあったものです。
「おいし……そう」
そう呟くいて、白坂さんの口が私の首元に近づきます。
今回のパターンだと、白坂さんが噛みついたフリをして私が驚き、そして苦しみながら私も感染してゾンビになる展開でしょう。
――チュ、チュウウウ、チュパッ――
「……ッ!!?」
白坂小梅
imcgdb.info
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