過去ログ - 魔王「この空とともに旅をしよう」
↓ 1- 覧 板 20
157: ◆FqOZ7jTRCo[saga]
2017/03/20(月) 18:19:25.92 ID:OMn78s100
勇者「あの、すいません」
牧夫「ん? 誰だおまえっちは」
勇者「っと、旅の者なんですけど」
158: ◆FqOZ7jTRCo[saga]
2017/03/20(月) 18:20:42.93 ID:OMn78s100
勇者「やっぱり、勇者はいたのですか!?」
牧夫「いたも何も、この村の衆らはみんな勇者の帰りを待ってるもんでね」
勇者「そうなんですか!? いえ、王都や港町では勇者の存在を知らないという人ばかりでしたので」
159: ◆FqOZ7jTRCo[saga]
2017/03/20(月) 18:22:14.08 ID:OMn78s100
牧夫「6年前、俺っちの隣に住んでいた若者が神の祝福を受け、仲間とともに魔王討伐に旅立った」
勇者「しかし、王都でも港町でも、勇者がいたという話はほとんど……」
牧夫「若者が神の祝福を受けた時、王都の役人や教会の偉い人が沢山やってきて、村長も交えて協議をしたに」
160: ◆FqOZ7jTRCo[saga]
2017/03/20(月) 18:23:45.96 ID:OMn78s100
牧夫「いい機会だと思って俺っちは役人衆らに聞いてみた」
牧夫「勇者はなぜ戻ってこないだ? 何があっただ? とな」
牧夫「役人衆らは黙って首を横に振るばかりだった」
161: ◆FqOZ7jTRCo[saga]
2017/03/20(月) 18:25:13.57 ID:OMn78s100
勇者「なるほど。どんな形でも帰ってきやすいように、あえて存在を伏せたということですか」
牧夫「そんな話を聞いても、いまいち理解できやせんかったけどな」
牧夫「ただ、役人衆らの話に嘘はなさそうだったし、勇者は戻ってくると聞いたもんで決めたに」
162: ◆FqOZ7jTRCo[saga]
2017/03/20(月) 18:27:17.59 ID:OMn78s100
−−−−−−−
村人A「さて、今日は畑の水路づくりけ?」
村人B「そろそろ俺っちの村の畑も完成しちゃうで」
163: ◆FqOZ7jTRCo[saga]
2017/03/20(月) 18:28:47.99 ID:OMn78s100
村人C「あっ、女執事先生、おはようございます」
女執事「おはようございます」
女執事「早速ですが、今日は……」
164: ◆FqOZ7jTRCo[saga]
2017/03/20(月) 18:31:27.15 ID:OMn78s100
女執事「……? いいから答えを、村人C」
村人C「雨が少なく、日照りが続きがちで、野菜の生育が不安定だからだに」
女執事「正解です。しかし、この村の傍には川が流れています。なぜ、川の水を使わなかったのでしょうか? 村人D」
165: ◆FqOZ7jTRCo[saga]
2017/03/20(月) 18:32:54.44 ID:OMn78s100
女執事「それに、水道橋が対岸経由でこの村に繋がっているということは、何を意味するでしょう? これは難問ですけどね」
村人A「俺っちが対岸に行きやすくなるし、対岸にも水があるから、対岸にも畑を作って王都に沢山野菜を集荷できるら?」
女執事「………」
166: ◆FqOZ7jTRCo[saga]
2017/03/20(月) 18:35:13.55 ID:OMn78s100
女執事「はい静かに! それでは全容の説明を終えたところで、今日の作業です」
女執事「村の川岸にある水道橋から畑に水路を引き、村の広場に共同の水場を作ります」
女執事「地面を掘り返すだけの作業ですので、魔法は不要です。皆さんだけで作業をお願いします」
206Res/123.32 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。