過去ログ - 【ミリマス】午前五時よりの使者(なおしほ)
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4: ◆qKhJzPKZxI[sage]
2017/02/13(月) 21:46:27.85 ID:IfE//nEu0
「ふぁぁあ……」
気の抜けたあくびを一つ。これでもう何度目か。
どうしてこの眠気が昨晩のうちに来なかったのかと横山奈緒は思っていた。
彼女の目の前に見えるのは765ライブシアター。通称“劇場”。奈緒の本日の戦場だ。
もっとも今は誰の姿もなく閑散としている。
現在朝の五時。数時間後に大勢の人が集まるとは到底思えない光景だ。
それもそのはず、時刻は朝の五時。奈緒は始発で劇場に来たのだ。
もっとも集合時間は早朝ではなく十一時。リハーサルも午後からの開始だ。
それではなぜ奈緒はこんな早朝に劇場に来ているのか。
端的に言えば、寝付けなくて朝を迎えてしまい、「それならもう劇場行こう」と思ったからだ。
家に居ても落ち着かないし、仮に劇場で眠ってしまってもきっと誰かが起こしてくれる。
家にいるよりは遥かにマシと奈緒は判断したのだ。
守衛のおじさんに会釈し、劇場に入っていく奈緒。
奈緒の眠たげな様子に何かを察知し、おじさんも何も言わずに通してくれた。
「……はぁ。ホンマ今日大丈夫やろか」


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