7:名無しNIPPER
2017/02/15(水) 00:19:35.51 ID:45HTUkfp0
ただ走った。
何も考えることは出来なかった。
考えたら最後、もう涙は止められないと思った。
覚悟とは、何だったのか。
そんなもの、初めからありはしなかったのか。
あるいは、あの笑顔は、それを粉々に打ち砕きうるものだったのか。
冷たい空気で喉が痛くなり、やがて足を止めた。
深い呼吸で体力の回復を試みる。
吐く息がとても白い。
自分には不釣り合いだと、思った。
手に持った覚悟の証を一瞥する。
怖じ気付いた自分に、これはもういらない。
明日からも、今までと同じ日々が待っていることだろう。
多分二度と想いを告げることはない。
「こんなものっ……!」
林に向かって投げようとした。
その時に。
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