過去ログ - バレンタインと142's【モバマス】
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◆S6NKsUHavA
[saga]
2017/02/15(水) 00:52:16.47 ID:1QgkRSw80
「ところで、輝子さんと小梅さんは、どんなチョコレートにするか大体決まっているんですか?」
幸子の問いかけに、輝子と小梅は同時に首を横に振った。
「チョコレートを買う、としか決めてなかったから……あんまり、考えてなかった……」
「私も……でも、折角だから、普段は食べられないようなのが、良いな」
輝子と小梅の答えを聞いて、幸子は「うーん」と唸る。
「あんまり具体的な事は考えてなかったんですね、お二人とも。仕方無いですね、しらみつぶしに見て回りましょう!」
そう言って、幸子は最初の店舗から一つ一つ二人を連れて見て回った。何処の店舗にも、綺麗に飾り付けられたチョコレートが宝石のように陳列しており、三人は目移りしながら歩いて行く。至る所で勧められる試食を頂戴しながら、彼女たちはショーケースを覗いて回った。
彫刻のように美しく仕上げられたチョコ、惑星のような多彩な色彩を持つチョコ、ドライフルーツを散りばめた魅惑的なチョコ、舌に乗せただけでとろけてしまうような官能的なチョコ……。
「さ、幸子ちゃん……ちょ、ちょっと休憩、しよう……うぐ……」
「そ、そうだね……試食だけで、おなかいっぱいになりそう……」
「確かに、これはこれで結構キツいですね……休憩出来るスペースがありますから、そこで一旦休憩しましょう」
勧められるままに試食を繰り返していた三人は、胸焼けしそうになるのを堪えながらスペースへと足を運んだ。ちょうど三人分空いていた長椅子に腰掛け、一息つく。その間にも、人の群れが間断なく店舗間を行き来しており、時間が経っても減るどころか増える一方だった。
幸子が代表して買ってきたバニラアイスを食べながら、三人はカタログとにらめっこして次に何処を回るかをある程度絞り込む作業に入る。大分回ったと思ったが、まだ全体の三分の一程度しか回れていないらしい。チョコのサンプルを見ながら回る店舗の目星を付けたところで、幸子は輝子に尋ねた。
「それにしても、輝子さんからお誘いを受けるとはちょっと意外でした。何か切っ掛けでもあったんですか?」
「フヒ!? え、えと……それは、その……」
突然の質問に、輝子は思わずアイスを取り落としそうになる。すんでの所で持ちこたえた輝子だったが、しどろもどろのまま固まってしまった。
バレンタインのチョコレートをプロデューサーに渡したい。最初にそう言い出したのは、輝子だった。普段そう言ったイベントは『リア充のニオイが』などと言って避けようとする彼女だが、今回はどういう風の吹き回しか、幸子に具体的にどんなチョコを渡せば良いかまで相談していた。
何かを知っているのかニコニコしている小梅の横で、輝子はグルグル回りそうな目を何とかおさえて恥ずかしそうに話し始めた。
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