過去ログ - 【DQ7】マリベル「おやすみなさい ミントちゃん。」【後日談】
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20: ◆N7KRije7Xs[sage saga]
2017/02/18(土) 17:43:01.94 ID:bzhgeXks0



マリベル「ねえねえ アルス。」



父親の言葉に頷く少年の袖を少女がつまむ。

アルス「ん?」

マリベル「ちょっと 魔法のじゅうたん 貸してくれないかしら。」

アルス「…いいけど どうして?」

突然の要求にわけがわからず少年は首をかしげる。

マリベル「……ちょっとね。」

そう言って少女は自分の首元で煌めく涙の形をした真珠の垂れ飾りを持ち上げた。

アルス「…………………。」

それでも少年はそれがどんな意味なのか分からずにさらに頭を捻る。

マリベル「……まあ いいわ。」
マリベル「とにかく 貸してちょうだい。」

アルス「う うん。」

結局答えも出ないまま少年は少女の望み通り摩訶不思議な“ふくろ”の中からするすると空飛ぶ絨毯を取り出して地面に広げるのだった。

マリベル「ありがとっ。」

少女は短く礼を言ってそれにしゃがみ込むと、絨毯をふわりと浮かせてゆっくりと海の方へ、巨大双胴船へと向けて飛んでいってしまった。

*「ななな……!」

*「なんだありゃあ!」

*「すご〜い! マリベルおねえちゃん 空とんでる!」

*「おったまげた! 空飛ぶじゅうたんなんて この世に あるのかい!」

アルス「…………………。」

そんな光景を目の当たりにした村人たちの初心な反応を横目に少年は総領へと振り返る。

アルス「それじゃ 行きましょうか シャークアイさん。」

シャーク「うむ。」

ボルカノ「また 後で うちに 寄っていってくだせえ。」

シャーク「ええ それでは また 後ほど。」

こうして少年と海賊の総領は、昼時の太陽が温かく照らす中、この島を統べる王の元を目指して親子二人で歩き始めるのだった。




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