過去ログ - 【DQ7】マリベル「おやすみなさい ミントちゃん。」【後日談】
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◆N7KRije7Xs
[sage saga]
2017/02/15(水) 21:10:24.70 ID:gIQCDsCn0
行方不明となっていた少年がエスタード島に帰還して早一か月が過ぎようとしていた。
マリベル「いってらっしゃい。」
ここは閑静な港町フィッシュベル。
前回のアミット漁の際、魔物の襲撃で漁船が使えなくなってしまったこともありしばらくの間漁は行われていなかったが、
一週間ほど前から新しい漁船が完成するまでの繋ぎとして沿岸での小規模な漁が始まっていた。
*「よーし 出航だ!」
そんなある日の朝、少女は小さな船で海へと漕ぎ出していく漁師たちを見送っていた。
マリベル「ふう……。」
漁師たちの姿が小さくなったのを見届け、少女は自分の家に向かって歩き出す。
“ギィ……”
*「あら マリベルおじょうさま みなさんの お見送りに いっていらしただか?」
少女が重たい扉を開けると、ちょうど朝食の支度を終えたばかりの給仕人が少女に話しかけてきた。
マリベル「まあね。」
*「おじょうさまは エラいですだよ。今や だんな様よりも 早起きなんですから。」
マリベル「そう?」
*「あっ…。アルスさんの お見送りですだか?」
そう言って給仕人の娘は不敵に笑う。
マリベル「な なーんでもいいじゃない。それより もう ご飯?」
視線を逸らしながら少女は話題を変える。
*「ええ。お二人とも お待ちですだよ。」
使用人もそれ以上の追求をやめ、少女を居間の方へと誘導する。
アミット「おお おはよう マリベル。今朝は 早かったな。」
部屋では既に席に着いた両親が少女を待っていた。
マリベル「おはよう パパ ママ。」
*「ふふっ。お見送り ご苦労様。」
マリベル「う うん……。」
どうやら両親にも少女の行動はバレバレだったらしい。少女の母親は上品に口元を隠しながらもどこか生暖かい笑みを浮かべている。
アミット「さっ それじゃ いただくとしようじゃないか。」
どこか気恥ずかしそうな少女に気を利かして父親が少女を席へと促す。
マリベル「いただきまーす。」
温かいスープから立ち上る湯気に誘われ席へ着くと、少女ゆっくりと朝食に手を付け始めた。
それは何でもないような朝の景色。
それでも少女は以前の退屈な日々とは違う充実感を覚えていた。
朝、港で漁師たちを送り出し、網元としての仕事の勉強をしながら世界を回り、
何か事件や異変が起きてないか情報収集をし、夕方になれば漁師たちの帰りを待つ。
そして時には少年と……。
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