過去ログ - 姫川友紀「チョコに託した想いの形」 -SS速報VIP

過去ログ - 姫川友紀「チョコに託した想いの形」

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44: ◆saguDXyqCw
2017/02/16(木) 21:36:20.30 ID:wBN7bVk00

　あっけらかんと言った周子ちゃんに紗枝ちゃんは息をついた。

　それから思い出したように聞いてきた。

「そういえば、友紀はんはプロデューサーはんにチョコレート。お渡ししたんどすか？」

　紗枝ちゃんの質問に、あたしはどきりとする。

「どうしてあたしがプロデューサーに？」

「どうしてって……チョコ、幸子はん達と一緒に作ったんやろ？　プロデューサーはんにあげるためちゃいますの？」

「まあ、そうだけどさ」

「？　まあええけど。もし渡す気なら入口のロビーに行ったらええと思うよ。プロデューサーはん。そこにいるはずやから」

「ロビーに？」

　なんでプロデューサーはそんなところにいるのか。

　仕事とちひろさんは言っていたはずだけど。誰かを待っているのだろうか。

　幸子ちゃんと違い、流石にうっとうしくなったのか、撫でてくる腕をどかしながら周子ちゃんは言った。

「そうそう。あれ凄いよねー。ゆっきーがちょっと羨ましいよ」

「ほんまになぁ」

　頷きあっていた二人だが、当のあたしにはまるで意味が分からなかった。

「あたしが？　どうして」

「あれ、友紀はんは知らへんの？」

　紗枝ちゃんが驚いたように言った。

　周子ちゃんもびっくりするように見上げていたが、口元が不敵につりあがった。

「なら、いってみー。凄いよ、ホントに」

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