過去ログ - 「アイドル水木聖來、スタートアップ」
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◆TOYOUsnVr.
[saga]
2017/02/20(月) 23:07:24.20 ID:G5GC7UEv0
*
レッスンスタジオに着くと、自分の予約が入っているルームを確認する。
よんまるさん……四階かぁ。
よーし、階段で行っちゃおう。
とん、とん、とん、と階段を駆け上がり程無くして4階に到着する。
体力がかなり戻ってきてるのを、ちょっと実感して軽くガッツポーズ。
廊下をてくてくと進み、四○三の部屋に入った。
「あれ、水木さん早いね。おはよう」
アタシが部屋に入ると同時に、いつもレッスン終わりに聞く優しい声がした。
プロデューサーさんだ。
「あれ? プロデューサーさん?」
「驚いたかな。今日はちょっとトレーナーさんに水木さんのレッスンで相談があってね」
「アタシの? え、アタシ何か問題あったの?」
「んーん。逆、やっぱりダンスはすごいんだね。水木さん」
逆、ってどういうことだろ。
問題なし、ってことなのかな。
ということは、褒められてる?
だとすると、なんで?
「え。え? どういうこと?」
にこにこ顔でアタシにそう言うプロデューサーさんと、その隣で微笑むトレーナーさん。
なんだかアタシだけ置いてけぼりだ。
「えー、っとね。詳しくは言えないんだけど、水木さんに課題をお願いしようかと思って」
「……課題?」
「うん。それで、その課題が水木さんにできそうかどうかをトレーナーさんと相談してたんだ」
「トレーナーさんは何と……?」
「水木さん次第、だって」
「なるほど……」
「それじゃあ、トレーナーさん。お願いします」
そう言うとプロデューサーさんはトレーナーさんにぺこり、と頭を下げて出て行ってしまった。
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