過去ログ - 男「しっぽエルフに復讐をしようと思った」
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名無しNIPPER
[saga sage]
2017/02/24(金) 21:44:57.50 ID:2AbxTFqz0
男「祭りの日の町は賑やかで雰囲気が良いから、片付いたら行ってみるか」
しっぽエルフ「はい。楽しみです」
男(彼女は、ぺろ、と菓子の粉の付いた指を舐めた)
男(そんな仕草は初めて見るはずなのに、どこか懐かしい感じがする)
男(菓子の袋の中に入っていた手拭き紙を渡してやると、照れた顔をした)
しっぽエルフ「……町を挙げてお祝いをするなら、王様は町の人みんなにお返しをしないといけなくて、大変ですね」
男「……お返しか」
しっぽエルフ「ありませんか?」
男「そもそも誕生日祝い返しという話を、あまり聞かないが」
しっぽエルフ「……不思議ですね。人間は私たちよりも誕生日を祝うけれど、誕生日のお祝いにお返しはしないのですか」
男「たとえそれが一般的だったとしても、国王はそこまで手が回らないだろう」
しっぽエルフ「どうして?」
男「自分で言っただろう、大変だからだよ。あるいは、この祭りこそが、町人たちからの国王へのお返しとも言えるからな」
しっぽエルフ「何のお返しですか?」
男「国を治めるということは、それだけ大変なんだ。戦争も起こるし」
しっぽエルフ「……なるほど」
男(次々と質問をしてくる彼女の顔は幼く見えたが)
男(黙ってゆっくり筒器を傾ける彼女の横顔は、少し大人びて見えた)
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