過去ログ - 男「しっぽエルフに復讐をしようと思った」
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76:名無しNIPPER[saga sage]
2017/02/23(木) 23:22:41.89 ID:TblOHvGw0

―――家 台所


男(尾を持つエルフとの生活を始めて、少し経った)

男(その中で、新たに知ることが多くあった)

男(例えば、コボルトは夜行性で、エルフは朝が早い)

男(だから彼女は夜眠る時間は俺よりも短く、代わりに昼寝をよくする)

男(コボルトは焼いたり干したりする食文化が豊かで、基本的に生食をしない)

男(エルフは漬け物、蒸し物、浸し物の食文化が豊かな代わりに、揚げるという調理の仕方を知らない)

男(他にも)

男(どちらの種族も、目や耳や鼻などの感覚が人間よりも鋭い)

男(エルフは清潔願望が強く、清掃や洗浄の道具が豊富で、髪の手入れを磨くと表現する)

男(音楽をこよなく愛する種族で、多種多様な楽器をもち、日常町を歩けば誰かの歌が聞こえるという)

男(コボルトは火を扱う技術が発達していて、蝋燭を取り替えずとも光り続ける灯器や、繰り返し使える火熾し針をもつ)

男(また、言葉を介さぬ意思疎通術に秀でており、喋りと身振りを合わせていっぺんに全く違う内容の情報のやりとりができるという)

男(……彼らは)

男(俺たちと殺し合わなければならない者たちだったのだろうかと)

男(知れば知るほど)

しっぽエルフ「……」

男(そして傍らのこいつを見るほどに、思う)



しっぽエルフ「あっ」

男「どうした」

しっぽエルフ「身が……皮ごと取りすぎちゃって」

男「……よこせ」

しっぽエルフ「……はい」


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