過去ログ - 最原 「愛憎逆転スイッチ?」
1- 20
962:名無しNIPPER
2017/05/20(土) 05:02:46.76 ID:K5h0ySqz0
もう1ヶ月が経った。宮崎県日向市にある、変わった学校だという有名のひかり中 学校の3年生は数日後に行われる修学旅行のために様々な準備を確実に進めていった。行き先は京都、大 阪。5日間の未知なる旅に、生徒達は心を躍らせた。卒業まであと半年。ついでに言えば受験までもう少 し。中学生最後の思い出を最高にしようと、自由行動の時間の予定を話し合う生徒達も既にいる。
3年A組の教室は修学旅行の話題で賑やかだった。丁度班決めが終わり、席もそれによって変えている途 中だ。神崎五月(A組女子8番)は口笛を吹きながら廊下側の一番後ろの席に移動しようと机を抱えて歩 いていた。今まではずっと前の方の席で飽きてきた。友人と私語をしたり、騒いだりですぐに担任の青山 空に怒られるが、今回もきっとそうだろう。前にいても後ろにいても変わらないということだ。机を固定 しようとずらしていると左隣の席に移動を終えた男子生徒に視線を変えてにっこりと笑みを浮かべて相手 の机を勢いよく叩いた。
「仲江君! うちと同じ班やよね! ね!」
「あ……ああ」
突然話しかけられて戸惑っているのか目をぱちくりさせている仲江悠太郎(A組男子13番)は本を持っ たまま硬直していた。これから読書を始めようと思っていたのだろう。だが、そんなことは五月にとって どうでもよかった。他人の都合など関係ない。目の前にいる人物と一刻でも早く仲良くならなければ修学 旅行は中途半端のまま終わってしまう。
「5日間ずっとよろしく! そんな難しそうな本なんて読まんといて、みんなともっと話すべきやん!  仲江君、3年生になってからずっとおとなしい人やと思っとるんよ!」


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
1002Res/347.99 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice