5: ◆2QfXBkV1Yr70[saga]
2017/02/25(土) 15:50:00.37 ID:d5PWy65G0
「いいえ、出していないわ」
「そうなんよ……あれ?」
「ただ私があなたの心を読んでいるだけよ」
お姉さんはこともなげに言うと、あたしの前に座った。
「さて、どこから説明しようかしらね」
あたしは、自然と不自然に右頬が上がるのを感じた。
そうね、まず私が誰であるかを言うわ。私は御饌津神」
「みけつの……神?」
「そう御饌津神よ。長いならミケツでもいいわ」
お姉さんは一切表情を変えずに言っている。そういえば、この人あった時からほとんど顔色が変わらない。
「え、じゃあお姉さん……神さま?」
「あなたたちからそう呼ばれている存在ではあるわ」
「い、いやいやまさかそんな!いくらなんでもそれはないやろ!」
あたしはのっけから自分が神というコスプレお姉さんがいよいよ怪しく見えてきた。さっきから飲ませてるお茶もなんか入ってるんじゃ……
「伏せ」
「はにゅう……はっ!?」
あたしはいつの間にかお姉さんの目の前で頭を垂れていた。
「な、なにこれ!?」
「信じてもらえたかしら」
「信じた!信じたからこれやめさせて!恥ずかしいから!」
頭をお姉さんに向けて下げる。それだけならまだしも、なぜかお尻を天に向けて突き上げていた。
じたばたと手を動かすことはできるが、肝心の頭と腰が全然動かない。
「戻れ」
「も、戻った……」
「神を疑うのはあまりいいことではないわ」
「そ、そういえば心読めるんだったわ……」
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