過去ログ - 【ダンガンロンパ】霧切「探偵だけではない青春」3
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18: ◆AZbDPlV/MM[saga]
2017/02/27(月) 13:35:19.19 ID:/Z5QAp8Q0



 日が落ちて、空は茜色から群青色に空が染まる頃、私たちは学園に戻ってきた。

霧切 「今日はありがとう。不二咲君」

霧切 「とても楽しかったわ」

不二咲 「僕も楽しかったよ」

不二咲 「好きな人とたくさん過ごした後にくる終わりは、また別の寂しさがあるね」

霧切 「ええ…もっとあなたの側にいられたらと…終わりがこなければいいのに、なんて、思ってしまうわ」

 このひと言で、私は自分に驚いた。こんな甘えたことを、他人に対したて自分も言えるのだと。いいえ…好きな人だからなこそ…なのかしら?

不二咲 「ふふっ。次の予定、早めに立てないとだね」

霧切 「……私、これほど何かを待ち遠しいと思うのははじめてよ」

 これだけではない。不二咲さんへの想いに気づいてから、はじめてのことだらけ…

霧切 「不二咲、君…」

不二咲 「なぁに?」

霧切 「部屋に戻る前に…お願いが……あるの…」

 自分の声がだんだんと弱々しくなっていく。

不二咲 「お願い?」

霧切 「だ、抱き…抱きしめて、欲しい、の……」

不二咲 「!!」

 告白したあの時のように、胸の内を言葉にした途端、全身の血が沸騰したのではないかというくらい身体中が熱くなる。
 付き合いはじめて1週間も経たないのに、少し早足な要求なのではないか? 不二咲君がふしだらな女だとひいたりしていないか? そんな不安も積みあがる。

霧切 「ダメ…かしら?」

不二咲 「…ダメなんかじゃ、ないよ」

不二咲 「でも、えっと…」

 慌てて手を振りながらも私から目を逸らしたかと思うと、耳まで顔を真っ赤にして言いにくそうにした後…

不二咲 「その…僕、顔が胸に…」

霧切 「大丈夫…解っているわ」

不二咲 「そ、そっかぁ…えっとぉ……」

 しばらく目を所在無げにうろつかせた後、意を決したように眉をキリッとあげると、おもむろに両腕を広げた。その姿があまりにも可愛いっ。

不二咲 「い、いくねぇ!!」

霧切 「ど、どうぞ!!」

 不二咲君につられて、私も両腕を広げて不二咲君を待ち受ける。

不二咲 「えいっ!」

 短い掛け声といっしょに、不二咲君が私の胸に飛び込むと、ぽすんと軽い衝撃がして、腰に腕が回されるのが解る。

霧切 「〜〜〜〜っっ!!」


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