過去ログ - 【特撮?】偽男「悪の組織から逃げ出したぜ。」【安価】
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960:名無しNIPPER
2017/04/18(火) 08:27:53.96 ID:cyBAC0ql0

 恐らく店長という地位を奪うことが出来ただろうが、それが彼にとって最も大事なものか分からない。だがこれは、自分は果たして復讐を果たせる力があるのかと、愛華にとってのテストで行ったもの。店長の大事なものなど興味はない。

「……とりあえず、上手く行きましたか……」

 店外に出た愛華は、バイト用のエプロンを脱ぎゴミ箱に捨てると、安堵の溜息を吐いた。ようやく、握っていた手から力が抜ける。

「これで、いいのですよね……」

 愛華も、大事なものが奪われたのだから、即復讐をしようなどと考えていたわけではない。その気持ちは当然あったが、復讐などして何になる? とか、自分にそんなことは出来るはずがない、とか、ギリギリのところで、自分の中だけで消化しようとしていたのだ。


 ……しかし。

 スマホ画面をタップすると、愛華が復讐をすると決めた所以が映る。
 起動したアプリは、翻訳アプリ。そこには、先程の店長の発言と、それを“翻訳"した文章が映っていて――

【原文】
 そんな噂誰から聞いた? 事実無根ってやつだ! 個人PCは、ここにあるPCが使いにくいから仕方なく慣れた自分のPCで仕事しているんだ! OSが合わんOSが!!
【訳文】
 副店長が俺を失脚させるために流したのか。証拠はこのPCにたんまり入ってるわ! だが、隠しフォルダにあるから分からないだろう。仕事に使うわけないわ。

と、表示されていた。

 愛華が自信を持って店長の嘘を見破ったのは、このアプリが成せる技。

 これは、例えば英語を日本語にという翻訳をするのではない。“発言した内容を真実に翻訳するアプリ"なのである。つまり、嘘を見破ることが出来る。原文は入力する必要はなく、対象者の発言が勝手に記載される仕組みだ。


 愛華自信、こんなアプリをインストールした記憶はなく、気付いたら先日スマホに入っていたのだ。

 だが、愛華は、今日のことで確信した。

 この翻訳アプリを以ってすれば、愛華の目的を、必ず果たすことが出来る、と。


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