過去ログ - 【モバマス】美嘉「もう一つの物語」
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14: ◆4L0B/P2YzYpZ[saga]
2017/03/05(日) 19:43:52.63 ID:QFvfrLAg0
物思いにふけっていると、ノックの音がした。
あまり誰とも話す気にはなれないんだけどな…誰だと確認するでもなく、
俺はどうぞーと間延びした声で返す。

果たして、扉を開けてそこに居た目つきの悪い大柄の男は…
「…?!」

「お久しぶりです」

まさか、今、思惑を巡らせていた相手が来るとは思わず、
素っ頓狂な声を上げて跳ね上がってしまった。
そんな俺に全く構うでもなく、同期とは思えないうやうやしいお辞儀をして部屋に入ってくる。
「突然の訪問、申し訳ありません。少し、お時間をいただけますでしょうか」
「…なんだよ急に」
「はい」

「担当されている、城ヶ崎美嘉さんのことでご相談があります」

「…は?美嘉?」

思いがけない訪問者から、思いがけない名前が出てつい間の抜けた声を上げてしまう。
…だが、先ほどの思惑を思い出して、嫉妬に…裏打ちされた怒りが込み上がってきた。
まさか、こいつ本当に美嘉を引き抜きに来たんじゃないだろうな…

「…どうしたよ、自慢のシンデレラプロジェクトで忙しいんじゃねーのか」
当然、シンデレラプロジェクトも解体の危機にあった。
高層階に大きな部屋を構えていたが、地下の物置に送り込まれたとも聞いている。
だから、解体される今、プロジェクトが忙しいわけがなかった。自分でも意地汚いなと嫌になる…
だがあいつは、俺をまっすぐに見据え、

「まさに、そのことでご相談があります」
言葉少なに繰り返した。


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