過去ログ - 【モバマス】美嘉「もう一つの物語」
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8: ◆4L0B/P2YzYpZ[saga]
2017/03/05(日) 19:01:25.28 ID:QFvfrLAg0
冬が近づいて華やぐ街。美嘉の広告ポスターがでかでかと貼り出された。

本来の美嘉とは大きく異なる、大人向けのメイクと服装に身を固めたその表情は、
美嘉自身が求めた表情ではないのか、どこかうつろに見えてしまう。

街の輝きに、どこか溶け込んで、負けてしまって見えるのは、
これまで二人三脚でやってきた担当プロデューサーとしてのひいき目だろうか。

常務の動きはとにかく早かった。俺が、美嘉とまともに話を出来ないうちに、
あっという間に社内の関係スタッフをまとめ、スポンサーへの根回しを行い、
自分の標榜する新たな「城ヶ崎美嘉」に対するバックアップを徹底的に行った。
…その企画力、実行力という意味では、見事としか言いようが無かった。

…あれからしばらく経ったが、
今まで、兄妹や友達のように接してきたことがまるで嘘のように、
美嘉とは事務的な話しか出来ないでいる。

それでも彼女はプロとして、与えられた仕事を着実にこなしていた。

だからこそ、だろうか。
美嘉の路線変更の評判は、成果は…悪くなかった。

ただ、本人はその評判を喜ぶこともなく、
悲壮感すら漂う必死の覚悟でレッスンに挑んでいると、
現場マネージャーから告げられても、俺は声をかけられないでいた。

あの日以来のひび割れた関係は、俺を臆病にさせていた。


そして早くも、化粧品タイアップの第2弾撮影を行うとの伝達が下りてきた。


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